「ゆくゆくは美術館を機縁として何か人類の平和と愛と喜びと理解と友愛の運動を日本にも起したいものと思ふ」という武者小路実篤の精神がこの美術館の恨底に流れております。

　この言葉は又、清春芸術村の理想をいみじくも表現しております。
　今世妃初頭、パリ、パッサージュ・ダンジーグに建てられた《ラ・リューシュ≫からは、20世紀の美術界に大きく貢献した巨匠たちが輩出しましたが、当美術館も、清春芸術村のもう一つの中心施設である≪ラ・リューシュ≫と相侯って、21世紀の美術を生み出す優れた芸術家の育成の場になれるよう願っております。

　清春白樺美術舘ではこの精神を生かしながら作品収集をし、その常時展示を行うと共に随時の企画展、美術に関する講演会、講習会の実施などを通し、地墟社会の人々に美術のもたらす喜び、を浸透させ、武者小路実篤の言葉がいつの日か実現されることを意図しております。